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A賀先生にまんまとシャドコピと同じくいけめんクイック→ロックにしてやられたので。
よろしければ下記続きよりどうぞ。
音も無く近付いていた存在に、その腕に捕まった。
「?!」
素早く伸びてきた手は的確に口を覆いもう片方の腕でしっかりと両腕諸共胴体に固定される。
咄嗟にチェンジして右腕をバスターに変化させようとした所で聴覚センサーの直ぐ近くで声が聞こえた。
「今争うつもりは毛頭無い、大人しくしろ―――ロックマン」
この声は聞き覚えがある、確か…そうだ、自分の中にあるメモリから引き出したデータはDWNの―――
チェンジもバスターにもせず言葉に従って抵抗をしない意思表示をすれば口を覆っていた手が離された。
何とか動く首で振り返ると思いの外至近距離にあった相手の顔を見詰める結果、データと一致したロボットの顔がカメラアイに一杯一杯広がる。
「君は…クイックマン!どうしたの、まさかまたワイリーが何か企んでるの?」
また新たなワイリーナンバーズとやらが出て来たのかと警戒するも、緊急通信が入る所か全く敵意が見られない様子に疑問を抱く。
暫しの沈黙の後、自分が風になった。
何て事は無い、ロボット1の俊足を誇る彼にしっかりとホールドされた侭何処かへ連れられているのだ。
一体何処へ?彼の生みの親である博士の研究所だろうか?
彼の向かう目的地は速度故にあっと言う間に到着したらしい、此処は一度足を運んだ事のあるスクラップ置き場で場所が場所なだけに緊張の色は隠せない。
警戒をした儘で居ると地面に下ろされそして徐に顔が両手で包まれた。意味が分からないで居ると顔をずい、と近付けられる。
普段から間近で見る機会はこれっぽっちも無い為に整った顔立ちをほぼゼロ距離で見ると中々迫力があるもので、自分とはタイプの異なる大人型の顔の切れのある目、高く通った鼻、すっきりとした輪郭を観察した。
一方で、ロックを連れ去ったクイックマンも両手で包めてしまう顔をまじまじと観察する。前髪を掻き上げ人工毛のヘッドパーツや人に似せられた耳、項から顎周り、首筋と皮膚の繋ぎ目を指先で辿りつつしっかりと視覚情報として捉えていた。
一通り頭部から首に至るまでを見終えると観察結果に満足したのか近付けていた顔を離す。その一瞬、静かに瞬いた顔が綺麗だとロックは感じた。
あの日から暫く、恒例となっていたDWNによる活動をロックマンが阻止をするというのが無く表面上は平和を保っていたが油断は出来ない、しかし何も起きなければそれは幸せな事だとのんびりしているロックは今夜のおかずのリストを書いたメモと睨めっこをしている。
と、そこへ一陣の風が吹く。人の髪や服が巻き上がり女性はきゃあ、と短い悲鳴を上げた。
その風は、赤かった。
瞬間にしてあっという間、捕らわれたロックは抵抗する暇もなく抱えられまた連れ去られる。
これはデジャブか。
2010/11/04 速岩(クイロク) Trackback()
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