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某ぶろぐさいとでうっかり開拓してしまったカップリング、蛇岩。
で、今寒いじゃないですか。時期的においしーよっしゃキタコレってな訳で。
ばっちこいな方は下記続きよりどうぞ。
少年よりも大きいその身を縮め寒ィ、と呟くロボットは低温に弱い爬虫類そのものだ。窓の外は既に濃紺から黒に変わりつつあり、日が暮れると気温も日中に比べて下がっている。
流石に電気カーペットを差し出すのはどうかと考えて肌触りの良い普通の毛布をふわりと掛けて包めばぶるりと身震いする。
「冷てえよ」
文句を呟きつつしっかりくるまる様子にならば温かな飲み物を用意してあげなければ、と離れかけて手首を掴まれあっと言う間に毛布に引きずり込まれた。
しっかりとした、だけれど冷たい腕に身動ぐ間も無くぎゅうぎゅうと抱きすくめられ、取り敢えず少しでも力が弱まるまで大人しくする。
「やっぱお前、あったけぇな」
「ボクよりもファイヤーの方があったかいよ?」
炎の灯る自分の弟の名を出せば暫しの沈黙の後、どことなく不機嫌そうな声が聞こえた。
「何であんなむさ苦しいのを引き合いに出すんだよ…想像しちまったろ」
確かに光景としては不可思議なものだ。
サイズもこれ位で十分だと最初の力強い腕の拘束が弱まるとその中で体の向きを変える。
必然的に膝の上に跨る恰好で向かい合わせになると体温を分けるべく広い背中に両腕を回して抱き締めた。
「あったかい?」
問い掛けに拘束が更に強まるのを感じれば丁度良いらしい、もう少し温まる様に背中をさすってやる。
「ご飯の支度しなくちゃいけないから、ずっとはしてあげられないけど…それまでこうしてるよ」
不満なのか更に拘束は強まり小さな肩に頭部が乗せられる。小さな機体から放射される熱を分けようと身を寄せた。
彼の好みである蛙のロボットがよくこの研究所に身を寄せるので来たようだが生憎それは無駄足になってしまった。今時期の夜風はきんと澄んで冷たい、彼はこの中どうやって戻るのかと考えればそれを感じ取ったのだろう、冷たい頬が首筋に押し付けられる。
もう暮れてきたこの時間から外に出るつもりは毛頭ないらしい、泊まっていく気満々だ、細身にぎゅうぎゅうと回された腕に仕方無いなあなんて呟きつつ壁に掛けられた今時レトロな時計を見て、妹に手伝ってもらえば夕食の支度はもう少し遅らせても大丈夫かもしれないと思考を巡らせた。
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